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月面を歩く

産まれて初めて、心臓の動きというのを感じたのは
あの時でした。

どうにかなっちゃうんじゃないかと思って、
身体中が、動悸で揺れていた。

多分、7歳くらいだったのではないかな。。。

初めて、人前に出たのはあの人とだったんだ!
忘れていた記憶がよみがえる。

マイケル・ジャクソンの日本公演。
客席に居た私は、

突然現れたスタッフの方に、ひょいと
手を連れられステージまで、
他にも何人かの子たちと、
そでに立ち、ステージのマイケルを横からみた。
この曲が終わったら、
ステージに出るのだと思うと、
心臓がおかしくなっている自分に気付く。

だけれど次の瞬間、
ステージの床が動いている様に、
踊る彼を見た。

ムーンウォークだ。
絶対床が動いてるんだ。
と、思って床を見ても、動いていない。

魅了された私は、
ぼうとそこに立っていた。

そのまま次の曲へ、
ステージに上がった私は、
ふわりと宙に浮いた感覚のまま、
マイケルの顔を見上げた。

泣いている。

あの時、私には、マイケルは泣いているように見えた。
今思うと、汗だったのかもしれない。

すべてが光に包まれていた。

それなのに、遠く遠くのお客さんまでよく見える様な気までして、
ぼぉっとした。

みんな踊る中、私だけ、突っ立っていたことになるから、
とても滑稽だが、
それでも、ずっと幻想的で、
涙の視界の中に居るようだった。

あぁ、マイケル、あなたの見た世界は、
どんなにリアルに幻想的だったのでしょうね。

遠く遠くまで、
ずっと。。。

とおくまで

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