本文目次関連項目

ごめんなさいの届くかな

朝寝坊して、先生に怒られて、
廊下に立たされる。

好きな子に笑われて、
テストは0点。

帰り道には犬に追いかけられて、
どぶに落ちる。

1巻で優しかったはずのママは、
人格が変化した様に、
0点を見ると角を生やして怒るし、
猫型ロボットは、猫のみ~ちゃんとデート。

泣き崩れる相手も居ないのである。。。

それは、ないでしょうというタイミングで、
次から次にハプニングや、悪いことの起こる日のことを
私自身『のび太の日』と命名している。

そうすれば、誰かが、大変な怪我や病気をしない限り、
その呼び名ひとつでなんだか、少し、気が楽になる。
気がする。。。

あぁ、今日は『のび太の日』だ早々に気付けば、
足をはたと止め、
歯車のタイミングを変えようと努力してみる。
目の前で電車の扉が閉まるより、
わざと一本逃した方が気分よい。

しかし、しかし、それでも、あぁ、
もうみんなが真剣過ぎて、私の笑顔は引きつってしまう。

アメリカでは、『のび太の日』の説明が出来ない。

思えば朝から変だった。
その変の、その辺は、割愛させていただきますが。

夕方。サンタモニカの駐車場にて、
どうして、私は、この見知らぬ人に、勘違いされて、
カナきり声で怒鳴られているんだろう。
そう、どこかで思いながら、

からまわりする言葉を乾いた空気に投げ出してみるが、
あぁ、無力。

車ぶつけた私が悪いんです。
でも、無人だったので、ケガ人なくてよかったですよね。
私が、ちゃんとしたところに停めてたんじゃん?
狭い駐車場、どうして、私のすぐ後ろに横付けしているの?
そこは停めるところじゃないのに。。。
あぁ、わからない。
がんばる前に助けを求めるべきでした。

ごめんなさい。
謝ったじゃん。車の持ち主、オッケ~って笑ってたじゃん。
お互い様だったねって、みんなで笑ったじゃん。
肩たたき合ったじゃん。
んで、なぜ近所のベランダから、
私は、この見知らなぬ女性に、
「逃げようとしたでしょ!」
「逃げようとしたでしょ!」
「警察よぶわ!」などと叫び続けられているのん?

「逃げようとなんてしてないよぅ!」と言っても駄目。
車の持ち主を探しに行った私を見ていたはずなのに、
その私が、車を置いて、一体どこに行くというのか。
出て来たぶつけられた本人は、私に「無視無視」と言うが、
これ、なかなかのボリュームである。

当人は、笑顔でやりとりしているのに。。。
あぁ、せめて、優しい方でよかった。

そんな上の方から、大声で叫ばんでも。。。

駐車場の中のこういうのも、
接触事故って言うのですか?

映画『Crash』でのオープニングの台詞を思い出す。

「普通街では、人々は、歩く、
歩いていると、人と人は、こすり合って、
ぶつかり合う。
だけど、ロスに居ると、
誰も自分に触れる事はない。
僕らは常にこの鉄とガラスの後ろに居る。

僕たちは、その触れ合いがとてつもなく恋しくて、
お互いにクラッシュするんじゃないかな。
そうすれば、何かを感じることが出来るから。」

もちろん、アクシデントを起こした直後にそんな事を言っている
彼を見て、一緒に居る人間からは、
頭でも打ったのか、というリアクションが返ってくるわけだが、
この街に居ると、何度もあの台詞が頭をよぎる事がある。
こんなに人が居るのに、
混み合って、ぎゅうぎゅうなのに、
触れ合うことがない。
この街。

空っぽの鉄のかたまりにぶつかった音と
固い衝撃。その感覚が身体に残る。
けしていいものではない。

いや、しかしながら、あれですね。
ともかく、
気をつけます。
注意します。
ごめんなさい。

その日のその後は、まだまだ
様々な試練が待ち受けていましたとさ。

まずは、よく見る。

その事件前後のよく見ても降り掛かってくる災難にだって、
私は、笑顔でのび太~と叫びたいんです。

そんな日もあるよなぁのび太、
そんな日ばっかりかい君は、のび太くん。
私は、ポケットなんかなくたっていい。
君の様に、猫型のロボットが居てくれたらと、
三角座りしているよ。
なぁ、のび太。

みなさんも、どうか大丈夫でありますように。。。

pema.jpg