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敬老の日が出来なくなってちょっと経つ

見覚えの無い番号の着信が・・・。
電話は手元に置いていなかったため、
出られなかった。

昼間、東京でも、神奈川でも、
川崎でも、大阪でも、ロスでも、
フィレンツェでもアフリカでもない
市外局番。神戸でも、奈良でもない。

どこだ。

ふむ。。。
誰だろか・・・。

幸い留守番電話に残してくれている。

ご年配の女性の声。
「もしもし あいちゃん」

私は、そういった愛称で呼んでいただけるなら、
あやちゃん となるはず。
しかし、はっきりと聞こえない為、
あやちゃんと言っているのか。

声は続く。

「元気にしてるんか?」

「あんたお盆に連絡くれた以来ぜんぜん連絡してこんが」

どこの方言だろう・・・。
「ペコちゃん元気?」

ペコちゃん・・・。
心当たり、
なし。

「聞きたいことがあるから
あんたちょろっと電話ちょーだい」

それでメッセージは終わり。

これは、あれだ!
間違い電話だ。

うん。
そうだ。

・・・。

どうしよう。

きっと娘さんだろう。
きっとずっと連絡とりあってないんだろう。

お盆に連絡もらって、
ずっと待っていて、
今日、初めて自分から電話して、
留守番電話にメッセージを残したんだろう。

「電話ちょーだい」

もう、昼過ぎ・・・。

どうしよう。

気になる。
電話を待って電話口に座るご年配の女性が、
今、日本のどこかに居る。
そして、そのメッセージは、
私の電話に・・・。

もぉぉぉぉ

かけなおす。

「はい」
寝ていたのか、体調が悪いのか、
けだるい声だ。

しかし、メッセージのその人の声だ。

「あの、今朝、娘さんか誰かにお電話かけられた
と思うんですが・・・。」

「はぁ・・・。」

はぁ、というのは、肯定の返事かしら?

「で、ですね、きっと間違ってお電話をかけられて
私にかかってしまってですね」

「・・・。」

「留守番電話に残されたと思うんですが、
それは実際には・・・」

「ツー・ツー・ツー」

なぜだ。
なぜ、私は今切られたのだ。

なぜだ。。。。。

は、ははは、新手の詐欺かなんかと思ったんかしら、
は、ははは、でもそれは、お金の話が出てからだね。
は、ははは、でも、用心に越したことないものね。

こんな時は、なぐさめたりしないでください。
泣いてしまうから、
つよがって、うわずった声で「え?お腹すいたね」
とか言ってしまうから。

故郷で待つ人いるのなら、
電車に乗って、会いに行ったなら、

皺で、ぶかぶかになったあなたのお手てに
頬よせる。
あなたのお手てが大好きでした。

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