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犬のお巡りさん

もう、君は要らないんだって、
誰も迎えに来ないよ。

そうニコニコ笑って話しかけると、
こちらをじぃと見つめ、
感極まって口付けを
要求してくる。

どうして、そう、全てが口付けに
直結するのかね。

では散歩に行こう。
はぐれないように、
道に迷っても、
また戻れるように手綱をしっかり持とう。

時々振り返るが、
心配せんでも、
私も、道が分からない。

だから君の手綱は、
二人にとって必要なのだよ。

「必要とされたいんです」なんて言うんじゃないよ。
居てくれるだけでいいんだから。

なぁんて、言いながら、
いやぁ、今日は迷ったねぇ、
道に・・・。

君は犬なんだから、
慣れない道とはいえ、
も少し私を引っ張っておくれよね、次は。